聖書:列王記下 6章32節-7章11節
6:32 エリシャは自分の家に座り、長老たちも一緒に座っていた。王は彼に向けて人を遣わしたが、この使者が着く前に、彼は長老たちに言った。「分かりますか。あの人殺しはわたしの首をはねるために人を遣わしました。見よ、使者が来たら、戸を閉じ、戸のところでその人を押し返してください。その後に、彼の主君の足音が聞こえるではありませんか。」
6:33 エリシャがまだ彼らと話しているうちに、使者が彼のところに下って来て言った。「この不幸は主によって引き起こされた。もはや主に何を期待できるのか。」
7:1 エリシャは言った。「主の言葉を聞きなさい。主はこう言われる。『明日の今ごろ、サマリアの城門で上等の小麦粉一セアが一シェケル、大麦二セアが一シェケルで売られる。』」
7:2 王の介添えをしていた侍従は神の人に答えた。「主が天に窓を造られたとしても、そんなことはなかろう。」エリシャは言った。「あなたは自分の目でそれを見る。だが、それを食べることはない。」
7:3 城門の入り口に重い皮膚病を患う者が四人いて、互いに言い合った。「どうしてわたしたちは死ぬまでここに座っていられようか。
7:4 町に入ろうと言ってみたところで、町は飢饉に見舞われていて、わたしたちはそこで死ぬだけだし、ここに座っていても死ぬだけだ。そうならアラムの陣営に投降しよう。もし彼らが生かしてくれるなら、わたしたちは生き延びることができる。もしわたしたちを殺すなら、死ぬまでのことだ。」
7:5 夕暮れに、彼らはアラムの陣営に行こうと立ち上がったが、アラムの陣営の外れまで来たところ、そこにはだれもいなかった。
7:6 主が戦車の音や軍馬の音や大軍の音をアラムの陣営に響き渡らせられたため、彼らは、「見よ、イスラエルの王が我々を攻めるためにヘト人の諸王やエジプトの諸王を買収したのだ」と言い合い、
7:7 夕暮れに立って逃げ去った。彼らは天幕も馬もろばも捨て、陣営をそのままにして、命を惜しんで逃げ去った。
7:8 重い皮膚病を患っている者たちは陣営の外れまで来て、一つの天幕に入り、飲み食いした後、銀、金、衣服を運び出して隠した。彼らはまた戻って来て他の天幕に入り、そこからも運び出して隠した。
7:9 彼らは互いに言い合った。「わたしたちはこのようなことをしていてはならない。この日は良い知らせの日だ。わたしたちが黙って朝日が昇るまで待っているなら、罰を受けるだろう。さあ行って、王家の人々に知らせよう。」
7:10 彼らは行って町の門衛を呼び、こう伝えた。「わたしたちはアラムの陣営に行って来ましたが、そこにはだれもいませんでした。そこには人の声もなく、ただ馬やろばがつながれたままで、天幕もそのままでした。」
7:11 門衛たちは叫んで、この知らせを中の王家の人々に知らせた。