礼拝メッセージより
クイズ
サムソンのことをインターネットで見ていたら面白いクイズがあった。
それは、「花子さんのお母さんには4人の娘がいました。4人の娘の名前は上から、春子、夏子、秋子。では4人目の娘の名前は何でしょうか。」
サムソン
サムソンは神から授かった怪力の持ち主として成長し、異教徒でありイスラエルを支配していた側のペリシテ人の娘に恋をする。両親は『私たちの民のうちに女がないとでも言うのか』と反対したが、「あの娘が好きだから妻として迎えてくれ」と頼み込み、その娘をもらい受けに行く。その途中でライオンと遭遇し、何と素手でライオンを引き裂いてしまう。その後そのライオンの死骸に蜜蜂の群がいて蜜があり、サムソン親子はそれを食べた。
ペリシテ人を招待した婚礼の宴会でサムソンは、余興に30人分の服を賭けて謎、クイズを出した。そのクイズが「食べる物から食べ物が出た。強いものから甘い物が出た。」というものだった。ライオンの死骸の蜜のことをクイズに出したけれど、そんなこと誰も解るはずがないだろう。謎が解けないペリシテ人は困って、新郎のサムソンから答えを聞きださないと、家族もろとも焼き殺すと同族の新婦を脅迫します。新婦は夫に泣きすがって言った。「あなたはただわたしを嫌うだけで、少しも愛してくださらず、わたしの同族の者にかけたなぞの意味を、このわたしにも明かそうとなさいません。」と。
宴会が行われた7日間、新婦にしつこくせがまれたサムソンは、とうとうその謎の答えを花嫁に洩らしてしまいペリシテ人との賭に負けてしまい、「30人分の服を」を差し出す羽目になります。
サムソンは負けた悔しさに、近くの町のペリシテ人を30人殺し、はぎ取った着物30着をペリシテ人に与えて、彼は怒りに燃えて自分の父の家に帰ってしまう。
そののち思い直して和解しようとして妻の家を訪れたサムソンに対し、妻の父は、娘はあなたに嫌われたと思い、あなたの友達に嫁がせてしまったから、その妹を代わりに妻にしてくれと頼む。
しかし、妻を奪われ怒リ狂ったサムソンは、ペリシテ人への報復として、今度はジャカル3百匹に松明を結び付けて放ち「刈り入れた麦の山から麦畑、ぶどう畑、オリーブの木に至るまで燃やし」て、ペリシテ人を怒らせます。
ペリシテ人は、サムソンから妻を取り上げたからこうなっということで、サムソンの妻とその父を焼き殺します。ますます怒ったサムソンは報復を誓います。「これがお前たちのやり方なら、わたしはお前たちに報復せずにはいられない」と。
結婚式の余興のなぞ解きから始まった事件はどんどんエスカレートしてゆき、ペリシテ人とイスラエルの民族間の紛争に発展します。それが今日の聖書箇所になる。
サムソンに仕返しをしようとペリシテ人がユダに攻め上ってくるが、サムソンもペリシテ人に仕返しをしただけだと言う。ペリシテとの共存を願うユダの人々は、「我々がペリシテ人の支配下にあることを知らないのか。なんということをしてくれた。」と言いつつ、サムソンに縄に掛けペリシテ人に引き渡す。
ところがサムソンは簡単に縄を切り、その辺に転がっていたロバの顎の骨をふり回してペリシテ人1000人を殴り殺す。そこでその場所は「ラマト・レヒ、あご骨の高台」という地名になった。
そして喉が渇いて死にそうだというサムソンの祈りに応えて神がくぼんだ地を裂いて水がわき出るようにしてくれたのでサムソンは元気を取り戻し、その泉が「エン・ハコレ、祈る者の泉」という名になった。
選び
サムソンは怪力であったのでイスラエルを助けた訳だけれど、それだからなのか自由気ままというかわがままというかこらえ性がないというか。だから自分の思い通りに行かない時には怒り狂ってしまうようなところがあるみたいだ。そのくせ惚れた女性には弱いみたいで、その女性の願いを断り通すこともできないらしい。そういう面ではごくごく一般的な男と変わりはないような気もする。喉が渇いた死にそうだ、と言って祈るというのもごくごく普通の人間の有り様だ。
でもこのサムソンを士師だ、20年間士師としてイスラエルを裁いたと聖書は告げる。とても不思議な気がする。士師というのはイスラエルをみんなの先頭に立って導いて助けて救う人なんじゃないかという気がするけれど、確かに言わば敵であるペリシテ人をたくさん殺したことは結果的にはイスラエルの人を助けたことにはなるんだろうけれど、それが士師という者なんだろうか。
でも神の選びってのは案外そういうものかもしれないとも思う。品行方正で問題のない者を選ぶとは限らないのだ。人間的にはとても選ばれないだろう者を選ぶのが神の選びのような気もする。人間的な基準と神の基準はどうやらまるで関係ないらしい。人間的には失格とされるような者をも神は選ぶようだ。こうして私たちがこの教会に集められて、こうして一緒に礼拝しているのもそんな神の選びがあったからなんじゃないだろうかと思う。
答え