牧師のひとり言の目次 

虚心坦懐


 先日ラジオで、ある本の紹介の中でこんななぞなぞを聞きました。
 「ある父親と息子が交通事故に遭い、父親は亡くなり子供は大怪我をしました。救急で運ばれた子供を前にしてそこの病院のお医者さんは、『自分の息子だから手術出来ない』と言いました。これはどういうことでしょう。」というものでした。
 人は勝手に物語を作っているということでしたが、まさに自分で勝手に登場人物のイメージを造り上げていたようで、このなぞなぞの答えも全く分かりませんでした。

 人の話しをじっくり最後まで聞かずに、少し聞いただけで自分が勝手に物語を作ってしまって、相手の現状ではなく自分の思い描いた物語に沿って、分かったような口をきいたり、偉そうな忠告をしたりってことが多いなあと思いました。
 聖書を読むときも勝手な思い込みで見当違いをしていることが多いのかもしれません。
 聖書も、すぐに分かった気にならないでじっくり読むと、違う面が見えてきてとても面白いと思います。
 なぞなぞの答えは、お医者さんはお母さんでした。