牧師のひとり言の目次 

八 月 や


 「八月や六日九日十五日」(作者多数)という俳句があるそうな。
 15日は天皇の終戦詔書の放送があった日ではあるけれど、ポツダム宣言を受諾すると決めたのは14日で、降伏文書に調印したのは9月2日だ。なのに終戦(敗戦?)記念日は15日になっている。
 天皇を中心とする神の国という考えは、戦争に負けても何も変わってはいないかのようだ。国民の命を犠牲にしてでも護りたかった国体(天皇制)を、結局は戦後もずっと守り続けている。今でも天皇は神聖で侵してはいけないものとして祭り上げられている。
 日本はアメリカに負けたけれど、天皇制は戦争に負けなかったようだ。だから反省する必要も感じていないのかもしれない。

「戦争末期の負け戦の果てに、自分たちが受けた悲惨な体験を語っても、これから突入していくかもしれない戦争を防止することにはならないだろう、と私は思います。やはり、もっと学ばなければならないのは、そうなる前のこと、どうして戦争を始めてしまったのか、であり、どうしたら始めないで済むのか、そしていったん始まってしまったあと、為政者は、国民は、いったいどう振る舞ったのか、なのではないでしょうか」 (高畑勲「君が戦争を欲しないならば」岩波書店)