牧師のひとり言の目次 

非 国 民


 先頃あった「表現の不自由展・その後」の騒動について、こんなコメントがあることを知りました。

 「今回起きているのは憲法にある『表現の自由』よりも、特定の思想信条に対する差別の問題だ。…脅迫者の動機の根底には差別的な意図がある。それは天皇制に批判的な人への差別であり、朝鮮半島の人への差別だ」(木村草太首都大東京教授、10月3日付中国新聞=共同)

 「『慰安婦』と『天皇』。…この二つの主題が最強の地雷となったことの意味は深い。慰安婦に群がった男たちは、皇軍の成れの果てだった。両者の並ぶ美術展が、ある種の威圧で中断に追い込まれた。それは、あの戦争の真の反省を回避し続け、74年後の現在なお新たな戦争を欲望する日本という国家の奇形が、国際芸術祭の場でも露呈したということではないか?」(豊見山和美氏、同前)

 天皇は神聖にして犯すべからずだし、権力者は何をしても適当な言い訳で済まされるし、ニッポンはすばらしいなんてテレビが大流行してるし、自国の批判をするなら外国に行けと言う声もよく聞くし。そんなことにみんな何の不満もなく不思議に思うこともないんだろうか。
 やっぱり自分は非国民なんだなと思うことが多くなったような気がする。