牧師のひとり言の目次 

減点されたって


 昨日のラジオに広島のパン屋さんが出ていました。その人は以前は一日に16時間位働いていたけれど、オーストリアで研修していた時にそこのパン屋さんは手を抜けるところは抜いているので5時間位しか働いていなくて、その分人件費も少なくなるので安くて、でも最上の粉を使っていたので美味しかったそうです。お客さんは安くて美味しいパンを求めているのに、日本では切れ目とか気泡の出来というような職人のこだわりのために長時間労働をしている、それはお客さんにとって必要のない自己満足だ、それよりも80%を目指せば良いというような話しをしていました。
 それを聞きながら、僕も80%でいいなんて全然思っていないなあと思いました。こだわりは余りないと思いますが、なんとなく100点を目指さないといけないような、100点を目指して努力することが正しいことであるような意識があって、100点から何点低くなるかという減点の方にばかり目が向いているなあと思いました。また減点される自分を自分で赦せなくて、減点が増えれば増える程にそんな自分をダメだと責めているなあと思いました。そして減点を恐れることで何に対しても萎縮し億劫になってしまって、それでまた減点を増やしているような気がしています。
 減点があることを赦せないなんて一体誰に言われたんでしょうか。誰の言葉に支配されているんでしょうか。イエスはそんなこと全然言ってない、まるで反対のことを言っていると思います。全然聞いてないんでしょうか。心で味わってないのかもしれません。