牧師のひとり言の目次
正 直
先日ラジオである人が目の不自由な友達の話しをしていました。その友達に、目が見えるようになったら先ず始めに何を見たいかと聞いた所、そういう質問に対して大概の人は苦労をかけた母親の顔を見たいと答えるけれどそんなのは嘘だ、本当は若い女の子に決まってるじゃないかと言っていた、という話しを聞きました。
ありきたりな答えというか決まり切ったお約束のような答えを聞くと嘘くさいなあと思います。でも自分でも本心ではない、相手の喜ぶような答えや相手の期待しているであろう答えをしてしまうことって結構あるなあと思いました。もちろん誰かを慮って敢えて本心を言わないこともあるでしょう。でもそういうことではなく、嫌われるかも、否定されるかも、叱責されるかも、などと相手を恐れてついつい本心を隠してしまうことって結構多いような気がします。
嘘をつかない、正直でいる、ということは実はとても難しくとても勇気のいることのような気がします。そのままのありのままの自分をしっかりと受け止めてくれる相手がいないことにはそんなことは出来そうもありません。