牧師のひとり言の目次 


 先日LGBTの人や障がいを持った人たちが出ているテレビ番組がありました。いろんな話しをしている中で、自分がゲイやレズビアンであることや、下半身の感覚がなくて洩らしてしまうことがあることなど、自分の本当の気持ちや欠点と思うことを隠している間はとても苦しかった、でもそれを周りの人に言うことでとても楽になったと言っていました。
 嘘をついてはだめだと言いつつ、自分達が納得できないことを表明することも許さないのが今の社会の現状ではないかと思います。そのために同性に好意を持っているということを言えなくて苦しい思いをしている人たちが大勢いるようです。
 本当は誰もが、そんな誰にも言いずらい思いを持っているような気もします。なのにそんなこと思ってもないような顔をしてしまうとすれば、それは周りに対して嘘をついていることであり、自分に対しても嘘をついていることになります。
 嘘は相手を騙すだけではなく、それ以上に自分の心を傷つけ苦しめることではないかと思います。しかし嘘をつかないではいられないような、様々なしがらみと圧力の中に生きているのも私たちの現実だろうと思います。
 でもイエスは嘘をつかざるをえず苦しむ者の側にいて、その苦しみを誰よりも分かってくれているに違いないと思います。聖書はそんなイエスの声に満ちています。