牧師のひとり言の目次 

力を抜いて


 去年の秋は腰痛になりなかなか治りませんでした。頻繁に痛みを感じていた時期は腰についつい力を入れてしまっていたようで、何かの拍子に力を抜いたときに楽になったように感じて、その後なるべく力を入れないようにと意識してからは急速によくなりました。
 陸上の短距離の選手はいつも力を抜くようにと指導されていて世界陸上の選手などは顔の頬が後に引っ張られるほど余分な力を抜いている、と聞いたことがあります。
 コーラスの練習でも喉の力やいろんな力を抜くようにとよく言われます。
 心配ごとがあると夜も眠れないほど不安になったり、誰かから何か指摘されやしないかとビクビクしたり、私たちは身体だけではなく心にも力を入れ過ぎてしまうことがあります。そうなると自分の能力を充分に発揮できないばかりか、疲れ果ててしまって痛みを感じることにもなりかねません。

 イエス・キリストは「だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」(マタイによる福音書6章34節)なんてことを言っています。
 『心も身体ももっともっと力を抜きなよ、もっと楽しく活き活きと生きなよ。』イエスのそんな声が聞こえてくるようです。
 いつも疲れているのは、いつも余計な所に力を入れすぎている所為なのかもしれません。