牧師のひとり言の目次 

そのままでいい


 「いい、いい、ここでいい」、大雨に濡れながら石段の途中でそう答える、ある映画の科白が不思議と心に残っています。

 小さい頃から大人しいとか引っ込み思案だと言われ、誰それはよく喋るのにお前はどうして何も喋らないのか、といつも比較されていました。
 何も喋れない自分は駄目な人間で、喋らないことはとても悪いことだと思っていました。

 先日から『内向型を強みにする』と本を読み始めましたが、程度の差はあるけれど内向型に生まれついている人と外向型に生まれついている人がいるということが書いてありました。今の社会は外向型を評価していて、しかし努力したからといって変えられるようなものでもなく、そのために内向型の人はほとんど全ての人が罪悪感と羞恥心を植え付けられていると書いていました。
 今でも気心の知れていない人と話すのはとても苦手で、そういう人達の集まりに出て行く時はいつも億劫になります。そう思うこと自体が恥ずかしいことのように思っていましたが、それが自分が生まれ持った資質だと教えられたようですごく安心しました。この本にはそのままでいいんだということが書かれていて、そしてそれはイエス・キリストの言葉にそっくりだなと思いました。
 「いい、いい、それでいい、そのままでいい、本当の自分を変えなくてもいい、そのままの自分を大事にしなさい。」
 聖書の中にはそんなイエス・キリストの言葉がこだましているように感じています。