牧師のひとり言の目次 

人 権


 日本国憲法の3原則は、基本的人権の尊重、国民主権、戦争放棄、だと学校で習ったような記憶があります。でも最近はこの三つともないような気がしています。そういえば市役所にも「人あるかぎり人権を」と書いてたような気もしますが最近は見ません。
 ブラック企業のこともよく耳にしますが、今は政府までもブラックになってしまっているかのようで、これから一体どうなるのかと危惧しています。先日亡くなった女優が、今は昭和17年頃に似ていると言っていたそうですが、それなのに政府の支持率があまり下がらないということが一番恐い気がしています。
 企業や政府がブラックになってもそれに逆らえない、文句も言えない、我慢するしかない、そんな社会になっているということではないかという気がしています。お上に逆らっても何も良いことはないというような江戸時代からの意識が日本では相変わらず残っているのでしょうか。
 僕もそうですが、大体の日本人は自分に人権とか主権があると思ってもいないのではないか、実は人権というもの自体もよく分かってないのではないかという気がしています。だから基本的人権の尊重も国民主権も、ただの美辞麗句でしかなくなっているような気がします。
 わたしが大切、あなたも大切、そんな気持ちがもっと必要なのではないか、そしてイエスの「あなたが大切だ」という声をもっともっと聞く必要があるのではないか、そんなことを思っています。