牧師のひとり言の目次 

もっと弱く


 「大切にしたい人が見つかると、人は強くなれる」とか、「喜んでもらいたい人が見つかると、人は強くなれる」というような言葉を目にします。聖書にも「弱いときにこそ強い」なんて言葉もあります。
 確かにそうだろうなと思いますが、結局は強くなることが大事なことで強いことが良いことだということなんだろうかと、ちょっと訝しんでいます。

 先日、自殺と向き合う精神科医の人が「人を愛するために必要ならば、私たちはもっと弱くなるべきなのだ。」と書いてあるのを見ました。
 普段は自分の心の痛みへの感覚が鈍くなっている、だからもっと弱くなるべきだ、ということのようでした。
 人は強くなることで、自分の心の痛みも相手の心の痛みも感じられなくなってしまうようです。愛するためにはもっともっと弱くなるべき、弱くあるべきなようです。私たちはお互いの弱さをもっと大切にしないといけないのでしょう。

 イエスの十字架は弱さの極みなのかもしれません。