牧師のひとり言の目次 

今日を生きる


 この前10数年ぶりにインフルエンザになり寝込みました。それほど酷くはなかったのですが、頭痛と身体の痛みの所為で数日間はぐっすり眠ることができませんでした。ゆっくりぐっすり眠れるのは幸せなことだと改めて感じていました。
 先日ラジオで快眠セラピストという人の話しを聞きました。その人の翻訳した「おやすみ、ロジャー」という絵本の中に『眠るときには頭の中の考え事は枕元にある箱の中に入れちゃいましょう』という言葉があるという話しをしていました。最近は寝付きが悪いとか、ゆっくり眠れないという人が多いようです。
 病気でなくても、心配事や悩み事があるとゆっくり眠れなくなることがあります。酷いときは一晩中眠れないなんてこともあります。眠る時というのは誰もが物事を悪い方へ悪い方へと考えがちになるそうです。だから眠る時には考え事は枕元の箱の中に入れておきましょうということのようです。
 そうは言われても箱の中にしまうことがなかなか出来ません。考え事を手放せないで、明日のことや明後日のことや明明後日のことやもっともっと先のことまで、心配ごとを一杯積み重ねて押しつぶされそうになることがよくあります。
 そう言えばイエスはこんなこと言ってました。「だから、明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」(マタイによる福音書6章34節)
 苦労をなくしてくれれば良いのにという気もしなくもないけれど、「一日分の苦労だけで十分、神はあなたの必要を全部知っているのだから明日のことまで悩まなくていい」なんて言われるとちょっと安心し、一日分の苦労なら今日も頑張って背負っていこうかという気にもなります。元気の源はこんな所にあるのかもしれません。