牧師のひとり言の目次 

騒ぐじゃないぜ


 子どもの時から何でも順番があると思っていました。
 テレビに出ている歌手にも一番うまい人から二番、三番と順番があって、一番の人こそ価値があると思っていました。だから歌番組にいろんな歌手が出てくるのを不思議に思っていました。一番うまい人の歌こそ価値があるんだから、その人の歌だけを聞けばいいじゃないか、二番や三番を聞いても仕方ないんじゃないか、なんてことを考えていました。
 人間そのものについても、一番からビリまで順番があって、上位にいるほど価値があるのだと思っていました。

 今でも周りと自分を比べてしまう習性があります。自分が上だと思えば威張り、下だと思うとひがんだりねたんだりしてしまいます。お金をいっぱい稼ぐ人ほど価値があって、それに引き換え自分は駄目な人間であると思う気持ちをぬぐいきれません。
 人間はそんなに単純ではない上下なんて簡単に決められないし比べたって仕方ないと思いつつ、いつも競争してしまう癖はなくせそうにありません。ひとりで競争してひとりで勝った負けたと騒いでいます。
 「そんなに騒ぐんじゃないよ、私の見方は全然違うぞ。」イエス・キリストはきっと笑ってそう言っているんだろうなと思います。それなのに「でも」とつい言ってしまいます。全く困った人間です。