牧師のひとり言の目次 

ヤマアラシ


 ヤマアラシは体の背面と側面の一部に鋭いトゲを持っている草食動物だそうだ。暖を取ろうとして近づくと互いのトゲで相手を傷つけてしまうという、ヤマアラシのジレンマという言葉の主だ。
 人も近づくほどに相手を傷つけてしまう、傷つけないでは暖かくなれない生き物のように思う。

 人は相手の間違いや失敗や迷惑を赦さなければ愛することはできないし、自分の間違いを赦してもらわなければ愛されることもできないように思う。
 なんだか失敗を赦されない社会になってきているような気がしている。人が失敗したときには殊更に糾弾し、自分が失敗したときにはどれだけ糾弾されるのかと恐れている。
 失敗ができない社会はとても息苦しい。失敗を認め赦しあう、そこにこそ愛とぬくもりがあるような気がする。