牧師のひとり言の目次
がっかり
あるテレビの主人公が「私は人をがっかりさせることが得意なんです」というようなことを言っていた。
自分の間違いや失敗を知られることはとても恥ずかしい。全然立派に正直になんて生きていないくせに、人には格好良く見せようとしてしまう。そして自分の駄目さやだらしなさやいやらしさがばれてしまうと、相手をがっかりさせてしまうに違いないと思っている。
もし自分の正体が完全にばれてしまったらどうなるんだろうか。想像するだけで恐くなってしまう。誰からも見捨てられてしまって、世界で独りぼっちになってしまいそうな気がする。
イエスは私たちをひとりぼっちにはしないと言っている。私たちが世界中の人から見下されても、見放されても、がっかりされたとしても、そんな時でもイエスは一緒にいるということだ。
誰をもがっかりさせないようにと嘘の自分を演じること、本当はそれが一番がっかりさせることかもしれないと思う。けれども、たとえそうしている時でも、イエスはそんな私たちに寄り添ってくれていると思う。
「お前には本当にがっかりだ。でもそんなお前を放っておけないんだ。」なんて言ってくれているんじゃないだろうか。
がっかりさせることが得意だ、と自分で言えたらいいなと思うこのごろだ。