牧師のひとり言の目次
自己免疫疾患
相手が怒ったり不機嫌になったりすると、自分がまずいことをしてしまったからではないかと思ってしまう。あの時自分が変なことを言ってしまったから、自分がおかしなことをしてしまったから、だから相手が機嫌を損ねてしまったのではないか、なんてことをすぐに考えてしまう。
或いは、ちょっと話しがあるなんて言われると、何か責められるのではないかとびくびくしてしまう。
誰にも迷惑をかけていないときでも、自分の失敗に落ち込み、自分を責めるようなところがある。なんだか誰かに叱られたり責められたりする以上に、自分で自分を責めていることが多いような気がしている。
免疫システムの機能が不良となって、体が自分の組織を攻撃してしまう病気のことを自己免疫疾患というそうだ。今の自分の状態に似ているようだ。自分自身が自分を責め、不安にさせて、そのためにすっかり元気をなくしてしまっている。
最近イエスの「良いことをしてくれたのだ」という言葉が気にかかっている。イエスの頭に高価なナルドの香油をかけるという、滅茶苦茶なことをした女の人に対しての言葉だ。イエスのこの言葉はこの女の人を、なんてことをしてくれたんだ、という周りの人達の責めから、そしてこんな人生どうでもいいんだと自暴自棄になって自分を責めるこの女の人自身の思いからも守ったんじゃないかと思う。
イエスの言葉はあらゆる責めから私たちを守る免疫のような気がしている。