牧師のひとり言の目次 

失い恐怖症

 近頃、食事の時に、茶碗の中のご飯や箸に取ったおかずがぼやけて見えるようになりました。すっかり老眼が板についてきました。何だかいかにも歳を取りましたって感じで情けない気がしています。唯一良かった視力も衰えてきてしまって、自慢するものが何もなくなってしまったと嘆いています。

 先日届いた【楽しいヴォイストレーニング】というメールマガジンにこんなことが書いてありました。
 「歳を取ることによって、得たものはたくさんありますが、失ったものもあります。しかし、これからも、失うもの以上に、たくさん何かを得て、前に進んでいきたいと思っています。」

 歳を取ったからあれもこれを出来なくなった、という話しはよく聞きます。でも歳を取ることでこんなものを得た、という話しはあまり聞いたことがありません。
 私たちは失うことを恐れて、失うものばかりに目が向いていて、得るもののことをすっかり忘れているのかもしれません。

 失うことを止めることは出来ませんが、失ったものとは違う何かを得ていければ、豊かな人生を送ることができるのでしょう。さて歳を取ることで得るものって一体何なのでしょう。