ユニーク

　中学時代に友だちと何か話してた時、「おまえはいつも『当たり前だ』と言っている」と言われたことがあった。自分では意識してなかったけれど、気が付くと何かにつけて『当たり前』と言っていた。自分が知ってることなら「そんなこと知ってて当たり前」、自分が出来ることなら「それくらい出来て当たり前」とほとんど無意識に言っていた。
　小さい頃から、世の中は当たり前のことで出来ていると思っていた。いい成績を取っていい会社に就職していい人と結婚していい子どもを持って元気に長生きして、、、。それが当たり前の正しい生き方で、そんな当たり前を目指していくことが正しい生き方だと思っていた。だから正しい人生から落ちこぼれてしまった自分にはもうまともな人生を送ることはあり得ないと思っていた。
　でも誰もが模範とすべき正しい生き方なんてないような気がしてきた。自分の人生を無理矢理模範的な人生に合わせる必要もないように思う。
　模範とすべき当たり前の人生も、学校も、社会も、教会もないような気がする。本当はみんな違ってていいんだ。きっと違ってないといけないのだ。なのに誰かと同じに、どこかと同じにしようとするところに無理があるような気がする。