牧師のひとり言の目次
平穏無事?
人生とは本来、平穏無事に過ごすべきものなのかと思っていた。無事に過ぎるのが人生であって、何かが起こるのはおかしな人生なのかと思っていた。何かが起こるのはどこか間違った人生なのかと思っていた。だから何かが起こると、俺の人生は狂ってしまった、俺は人生の敗北者だ、なんて思ってしまっていた。
生まれてから一度も病気も怪我もすり傷も何もないなんて人などいないだろう。それと同じように、挫折も失敗も間違いもない人生なんてのはきっとないだろう。誰もがいろんな傷を負って、傷跡をかかえて生きているのだろうと思う。
神は私たちが傷つかないように私たちの周りにバリアを張っているわけではない。傷を負ったり転んだり躓いたりするのが私たちの人生だ。しかし神は決して見捨てることなくどんな時でも共にいてくれている、私たちを大切なものとして見つめてくれている。そこに私たちが立ち上がる力が湧いてくるのだと思う。