牧師のひとり言の目次 

正 直

 自分に正直になれ、なんてかっこいい言葉を聞いたことがあります。自分に正直になれたらどんなにいいでしょうか。
 「いのちのことば」(2005年9月号)という冊子の中に、「弱く、遠く、小さき群れより」という連載があります。その中に『浦河教会の牧師も、自信満々に「救えない牧師」を標榜するようになった。』という文章を見つけました。これを見たときとてもホッとして嬉しくなりました。僕もそう言いたい気持ちですが、牧師がそんなことでどうするんだという声が聞こえてきそうで、正直に言う勇気がなかなか持てません。でも実体はきっと救えない牧師です。救える牧師をひがんで、救えない自分を嘆いている牧師です。でも先の文章を見て、それならそれで行くしかないじゃないか、それで行けばいいじゃないかという気になってきました。救える牧師のまねをして救える牧師面をするのではなくて、救えなくてあがいている牧師でいけばいいじゃないかと思いました。そしたらなんだかちょっと元気になったような気がしてます。
 正直になるのはちょっと勇気がいるのかもしれません。でも正直なのが一番疲れなくて一番元気でいられるような気がします。
 どんなに繕っても神さまは全部お見通しでしょうけどね。それでも愛してくれているっていうんですから、全く嬉しいことです。