牧師のひとり言の目次
必 要
ホテルの結婚式をやっていると、本人や家族の人たちから感謝されることがあります。あるいはホテルの担当者から誉めてもらうこともあります。そうすると嬉しくなり、元気になり、俄然やる気が出てきます。何も評価されることがなければ、自分のしていることが役に立っているのかどうか不安になり、ただ緊張するだけのつらい仕事になってしまって、とても続けられそうにありません。
人は誰かの役に立つこと、誰かに必要とされることで元気が出て生きる力が生まれてくるようです。どんなに優れた能力を持っていても、どんなに多くの財産を持っていても、誰かのためにそれを使わなければ、誰かの役に立つことがないのなら、誰かに必要とされてないとしたら、生きる力も元気も出てこないような気がします。
そんな誰かの役に立つような大したものは何も持っていない、と思わなくもありません。能力も財産も大したものは何も持ってないかもしれません。でもそう思うことでわずかのものも出し惜しみをして、そのために元気がないのかもしれません。
今持っているものを誰かのために、また私のために用いなさい、神さまはそう言われているように思います。
必要とされる者になること、それは自分を差し出すことです。面倒なことですが、そこから生きる力が、また喜びが湧いてくるように思います。