牧師のひとり言の目次
みんな
みんなで一緒にやるってのはなかなか麗しいことである、がなかなかうまくいかない。私がやっているのにあの人はどうしてやらないのか、なんてことになりやすい。
そういうわけだからかどうかはよく分からないが、みんなでやらなきゃ、て始めたことって結局みんなやらなくなることが多いような気がする。
「木を植えた男」という物語を思い出す。南フランスのプロヴァンス地方で、誰からも頼まれず、誰の助けも借りず、誰にも知られず、ひとりでただ黙々とどんぐりの実を植えていった話しだ。実際は木を植えた男は何人もいたらしいが、かつての荒れ野は本当に森になっているそうだ。
みんながどうしているか、みんなからどう見られるか、そんなとこばかり見ているから大事なことが見えなくなっているような気がする。
本当に大事なことはひとりから始まるのかもしれない。