牧師のひとり言の目次
出たな、妖怪
「出たな、妖怪」という言葉をどこで聞いたどんな場面の台詞だったろうか。状況はまるで覚えていないがこの言葉だけはなぜだか心に残っている。
きっとどうにかなるさ、なんとかなるさ、イエスさまがついているんだから、と思えるときもある。けれども、やっぱり心配で仕方なくなり、落ち込み、夜も眠れないような時もある。明日のことを心配し、将来のことを思いっきり煩っている。困ったもんだ。そんな時は、心の中から声が聞こえてくる。「まだまだ足りないことがいっぱいある。お前はどうせ大したことはできない。お前にはちゃんと出来た試しがない。まだまだ甘い、もっとしっかりしないと、強くならないといけない。お前の駄目さをみんなが知って、なんだそんな人間だったのかと言われるに違いない。・・・」
小さい頃から聞かされてきた親や周りからの声がよみがえってきて苦しめる。まるで妖怪のようにひょっこりと現れる。まさに「出たな、妖怪」ってところだ。弱い自分は打ちのめされてしまう。
でも聖書はこんなことを書いている。『すると主は、「わたしの恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ」と言われました。だから、キリストの力がわたしの内に宿るように、むしろ大いに喜んで自分の弱さを誇りましょう。』(コリントの信徒への手紙二 12章9節)
妖怪の声にではなく、神の声に聞いていきたい。