牧師のひとり言の目次
灯台下暗し
「今日はいい話だった。是非あの人に聞かせたかった。」と思うことが多い。自分のことよりもほかの人のことの方がよく見える。
先日の新聞にこんな話が載っていた。ある高校生が知人の家に泊まりに行った。そこのお父さんが、子どもの友達が家に遊びに来ても、ひとつの部屋の中でそれぞれがゲームをしている、最近の子ども達はおかしい、と言っていたというのだ。しかしそういうお父さんが、たまに早く帰ってきた日の食事の時にプロ野球のナイター中継をじっと見ていて会話もない、なのにどうして子どものことばかりおかしいと言うのか、というようなことだった。
相手がしていることにはすぐに気がつくが、自分が同じことをしていても、それをやっていることに気がつかないらしい。
自分の子どものおかしな仕草を注意した後で、同じことを自分もしていることに気付くことがある。自分と同じだからこそ余計に気になるのかもしれない。相手の嫌な面が気になるときは自分にも同じものがあるからだと聞いたことがある。
相手が気に入らないとき、人のことをとやかく言うより自分を見つめ直した方がいいようだ。相手を正してやろうと思うよりも自分を正しす方が先なのかもしれない。
自分がやっていることは案外自分にはあまり見えてないらしい。いろんなところが気になる相手は自分の鏡であるのかもしれない。