牧師のひとり言の目次
重 し
世の中おかしなことだらけ、間違ったことだらけ、不正だらけ、罪だらけだ。教会もやさしくない、いたわりがない、愛がない、と思う。
いつもまわりの間違いにはすぐ気が付く。まわりの不正を見る目は鋭い。そしてすぐに文句を言いたくなる。まわりが間違った時には容赦しない、言い訳も聞かない。そんな時いつも自分のことは棚に上げたままだ。
しかし自分の間違いには理由があり背景がある。口実がいっぱいある。
自分が間違い失敗した時にはまわりが悪かったから仕方ないことなのだといろいろと言い訳をする。人の間違いを糾弾したすぐ後で自分が同じ間違いを犯して罰の悪い思いをすることもある。
私たちは間違いを起こさない立派な人間ではない。人の間違いに対して自分を棚に上げないことが大事なような気がする。自分も間違いを犯す駄目な人間であるという負い目を背負って生きていく、そんな重しを持ちつづけていくことが私たちにふさわしいような気がする。それが地に足を付けた着実な生き方でありそこに優しさが生まれてくるのではないだろうか。重しをなくした風船はとんでもないところへ飛んでいく。