牧師のひとり言の目次 

助 け

 何かをするには力がいる。人を動かすにも荷物を動かすにも力がいる。大きな物を動かすことは大変だ。そんな大変な人を見ると少しでも助けになりたいと思う。
 実際に荷物を押さなくても、荷物を押す人に「ご苦労さん」「よくやってるね」というねぎらいの言葉、いたわりの言葉をかけることによって相手の力を何倍も出させることも出来る。逆に「そんなことして何になるの」「そんなことでは駄目だ」というような否定的な言葉によって相手の力を出させなくすることもできる。
 結局はどこを向いているかが問題のようだ。誰かが何かをしようとする、その同じ方向を向いている時、私たちはその人の後押しをすることが出来る。しかしその人と違う方を向いている時、向かい合っていても横にいても、そこで手を出すと荷物はあらぬ方向にいくか動かないか、とにかく思うように動かなくなってしまい、結局はただ邪魔をするだけになってしまう。
 どこに立って、どっちを向いて手を出し口を出しているか。それによって励ましになり助けになるときもあれば、邪魔をしブレーキをかけることもある。
 誰かを真後ろから支えることが一番の助けになる。そしてそこはその誰かから一番見えにくい所である。