牧師のひとり言の目次 

ひとりぼっち

 ひとり落ち込み、憂鬱になり、何をする力もなくなる時、そんな自分を力づけてくれるものは、誰かから自分が必要であると知らされること。自分が誰かの為になれたと知ること。誰かから愛されていることを知らされること。そんな誰かとの係わりがあることを思い出すことで私たちは自分の存在を確認する。
 人を苦しめるのは、苦しい出来事だけではなく、それよりもそこでひとりぼっちと感じることのように思う。誰からも必要とされない、誰にも話しを聞いてもらえない、誰にも自分の気持ちをわかってもらえない、そんな誰かとの関係を持てないことこそが一番の苦しみ。自分のうめき、嘆き、叫びを伝えられないこと、そこで人の苦しみは倍増する。
 人は、神との関係、隣人との関係の中でこそ生きていける。自分の周りとのいろいろなつながりによって支えられて生きている。くもの巣のようにさまざまなつながりの中で生きている。そして振動が巣全体に広がるように、苦しみも喜びも周りに伝わっていく。そんなつながり、関係の中でこそ人は生きていける。
 ひとりだけでは生きていけそうにない。