牧師のひとり言の目次
励まし
元気のない人や落ち込んでいる人がいると励ましたいと思います。でもこれがなかなかうまくいきません。どうすることが励ましになるのか、どんな言葉を掛ければ励ましになるのかよく分かりません。元気出せ、頑張れ、と言うのはたやすいわけですが、そんな時にそんなこと言われてもそうできないから苦しいわけで、自分が言われる側だとしたら余計に元気がなくなりそうな気がします。元気を出せない、頑張れない自分を責められているようでさらに落ち込んでしまいます。
人を励ますことなんて本当にできるんでしょうか。ちょっとしたことが励ましになることはあります。でも意識してやって、そのとおり励ましになるなんてことはとても難しいような気がします。励ましの言葉を聞いても、こんな自分では駄目なんだと思ったり、あるいは自分は相手の期待に応えることも出来ないんだと嘆いて余計に自分を責めるなんてことがよくあります。こんなに励ましているのに何にも変わらない、なんて言われたら尚更です。
今のままでいいよ、そのままでいいんだよ、とありのままの自分を認められることから新たなことへ向かう力が湧いてくるような気がします。ありのままを受け止めること、それが愛すること、そして一番の励ましなのではないかと思います。励ますことはそう簡単なことではないような気がします。
「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。」(ヨハネによる福音書3:16)