いつも喜んでいなさい

　そんなこと言われても喜んでられないよ、と思います。こんなに大変なことがいっぱいあるのに、思うようにいかない事も、気に入らないことも山のようにあるのにどうして喜べるのかと思います。
　仕事もうまくいって、人間関係もうまくいって、家族も元気で、楽しく毎日が過ごせて、心配なこともなくなれば、その時には喜べるだろうと考えることがあります。でもどうやらそんなに何もかも思い通りにうまくいくなんてことはほとんどありえそうにありません。そうなったとしてもいつそんなうまい状況が崩れるかと思うとやっぱり心配です。結局はなにもかもがうまくいってから喜ぼうとしてもずっと喜べないような気がします。ならば、いつも喜べ、なんてことを言われても出来ない私は駄目なのよ、と思うための言葉としか聞こえません。
　でもそんなめまぐるしく変わる周りの状況によって左右されないところに喜びの基があるとすれば、できもしないことをせよという命令ではないということになります。そして多分「いつも喜んでいなさい」(テサロニケの信徒への手紙5:16)なんていう言葉は、喜べない状況でも無理して喜べということではなく、そんな状況にも関わらず喜べる何かがあるからこそ言っているのだと思えてなりません。
　「わたしは確信する。死も生も、天使も支配者も、現在のものも将来のものも、力あるものも、高いものも深いものも、その他どんな被造物も、わたしたちの主キリスト・イエスにおける神の愛から、わたしたちを引き離すことはできないのである。」(ローマの信徒への手紙8:38-39)
　だから「いつも喜んでいなさい」なんじゃないかな。