牧師のひとり言の目次 

人間関係

 一番しんどいこと、それは人との関係をうまく持てないことかもしれない。誰にも会いたくないなあと思う時がある。そんな時はひとりで何をやっても気分が晴れず元気になれない。不信仰なせいなのか聖書も読めず祈れない。だいたいそんな気分にもなれない。
 でもそんな気分を変えてくれるのはほとんどの場合誰かと話すこと、誰かの声を聞くことだったような気がする。不機嫌な暗い気持ちのままの自分を相手に見られたくないと思うような悶々とした気分の時に、そんな気分を和らげてくれるのは誰かからの電話であったり、誰かに会うことだったり、誰かからの手紙やメールだったりする。人との関係を持つことを嫌がっている時に、そんな気持ちを癒してくれるのは人と関係を持つことなのだ。なんだか妙な話しだ。
 世の中で一番怖いのはお化けでも悪魔でもなく人間かもしれない。一番疲れるのは人間関係だと思う。誰かに傷つけられて苦しみ、また誰かを傷つけて苦しむ。
 逆に誰かのために何かが出来たことで喜び、誰かを喜ばすことが出来たことで自分も喜ぶ。人生の喜びもまた他者との関係によって生まれるのだと思う。
 神を愛し、また自分を愛するように隣人を愛せ、と神は言う。私たちの生きる意味と価値はそこに見えてくるのではないか。