牧師のひとり言の目次 

関 係

 急に明日子どもが産まれると聞いた時なんとも落ち着きのない思いでした。そして初めて親になりはしましたが、勿論親としての資質が備わったからなったわけではありませんでした。自覚も自信もなにもないのに突然親になってしまった、といった感じでした。次第に自分は親なんだと思うようになるわけですが、そうなっていったのは自分のことを親だと認めてくれる者の存在だったように思います。親なんだと認められることで親となっていったような気がします。親として適当かどうか、信頼に足る者かどうか、そんなことを一切問わないで全面的に親だと認めてくれる者がいたから親となれるような気がします。
 神は私たちに向かって、あなたを愛している、と言われています。私たちは愛されるに足る者なのかどうかなんてことを考えてしまいます。でも神はそんなことは問題にしていません。何も問わず何も責めずただ愛していると言っています。
 子どもから全面的に頼られることで親となっていくように、神から全面的に愛され受け入れられることで、そしてそのことを知ることで人間になっていくのかもしれません。そういう他者との関係の中で私たちは生きているように思います。親と認められることで親としての自覚が出てくるように、神から愛され神に受け入れられることで人間としての自信と安心が出てくるように思います。