牧師のひとり言の目次 

尊 厳

 最近ナイフを使った事件が頻繁に起きているようです。それに対して学校で持ち物検査をするとかしないとかいったことが話題になっています。誰が悪かったのか、何が悪かったのか、そんなことが盛んに報じられています。学校が悪い、親が悪い、あるいは昔はそんな悪いことをする者はいなかった、と言う声も聞きます。多くの場合、自分はどこかそんな社会とは関係のないところにいるかのような発言に聞こえます。結局は最近の訳のわからない若者の問題だと見ているような言い方が多いように思います。でも本当に他人事と言えるのかどうかはなはだ疑問です。
 なぜなのか、どうすればいいのか、分からないというのが正直なところです。でもなんだか最近起こっているいろんなことを見ていると、なんだか人間の尊厳とでもいうようなものがないような気がします。自分に対しても周りの者に対しても尊厳を持っていないような気がします。昔の人は持っていたのかどうかは知りません。でも同じ社会に生きていて、最近の若者にだけ急になくなるなんてことは考えにくいような気がします。大人も子どもも人間に対する尊厳を持っていないような気がします。
 ある人がナイフを持ち歩く若者はいつ誰に襲われるかわからないといった漠然とした不安や恐怖感を持っていると言っていました。もしそれが本当ならその若者にとっては大変つらい人生です。ナイフよりもその不安や恐怖感をどうにかしないといけません。
 子どもからナイフを取り上げることばかり考えている大人たちも、軍事基地を減らすことはちっとも考えません。
 きっと子どもだけの問題ではないでしょう。誰もが自分の存在する根拠を見つけらないで不安になっているのではないでしょうか。
  「神は御自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された。」(創世記1:27)