牧師のひとり言の目次
違 い
アメリカの親は子どもを学校に送り出す時に「先生にいっぱい質問してきなさい」と言うそうです。日本の親は「先生の言うことをよく聞きなさい」と言うそうです。確かにいつもそんなことを言われ続けてきたような気がします。また自分の子どもに向かっても同じように言っているように思います。
小さい頃から、人と違うことは悪いことのように教えられてきました。だから人と違うことをすることにはとても勇気がいります。違うことでとやかく言われることを恐れています。
でも何もかも周りと同じにすることはできません。同じ服を着、同じ物を食べるくらいならできても、同じ意見を持ち、同じものに感動し、同じものを好きになるなんてことはできるわけがありません。一人一人違うんだから当たり前です。なのに自分は隣の人と違うということをなかなか認められません。
話しをしている時に、私は違う意見を持っている、と言うことにためらいがあります。意見が違うことで相手と自分との関係が崩れてしまうのではないかという恐れを持ってしまいます。だから小さい頃から、人と違っていても構わないこと、違う意見を持っていてもいいことをもっともっと教えておいてほしかったと思います。
周りにあわせ、周りと同じにするというのもひとつの生き方かもしれません。でもそれでは自分が自分でなくなってしまうように思います。それにもし同じに徹するならば、きっと教会には来ていないでしょう。