牧師のひとり言の目次 

煩わしさと喜び

 いろいろと煩わしく思う事があります。家族が一緒に生活する事も楽しい事だけではありません。いっそひとりきりの方がどんなに楽だろうかと思う事もあります。
 面倒なことが起こるとどうしていつも俺の周りにはそういう人が多いのかと思ったりします。
 ところが大きな喜びをもたらしてくれるのも実はその煩わしい家族からであったり、面倒を起こす人からということが多いように思います。
 人間の付き合いにおいてただ楽しいだけ、ただ嬉しいだけなんていう関係はないのではないか、あるいはそんなのはただの薄っぺらな関係ではないかと思うようになってきました。
 共に生きるというのは煩わしさをもひっくるめて生きることかもしれないと思います。深い関係になるほど煩わしさをも感じるのではないでしょうか。しかしそこにこそ大きな喜びが生まれるのではないでしょうか。
 煩わしさを嫌がっていては喜びをも遠ざけるように思います。喜びはいつも煩わしさの隣にいる、のかもしれません。