牧師のひとり言の目次 

想像力

 阪神淡路の地震から丸2年が経ちました。教会にも大きな被害が出ました。会堂を建て直さないといけなくなった教会もありました。決して余裕のある教会ばかりではないようです。どの教会も会堂を建てる余裕などないようです。募金をしていますが、募金をする教会もどこも余裕のない教会です。
 マザーテレサだったでしょうか、食べるにも窮している人にひと袋のお米をあげたら、半分を隣の家に持っていってしまった、いつもおなかを空かしているのにどうしてそんなことをするのか、とショックを受けたというのです。
 募金をすることも、食べ物を分けることも、相手の重荷をこちらが負うことでもあるように思います。相手の大変さを自分が少し分けてもらうことではないかと思うのです。こっちが痛い思いをすることで、相手の痛さを減らすことができます。たぶん余り物では相手はあまり楽にはならないでしょう。
 自分が大変になったときには周りの人は自分のことを分かってくれない思うのに、人が大変になった時にはどうしてこんなに無頓着なのでしょうか。もっともっと想像力を働かす必要があるのかもしれません。