牧師のひとり言の目次 

坊主頭

 一昔前まで、運動をしている最中に水を飲んではいけない、と言われていました。水を飲む奴は甘えているとか、たるんでいるとか言われたものです。
 今でも高校野球ではみんな坊主頭にしています。中には少し長い髪の学校もあるそうですが、甲子園に出てくるような学校はお寺に関係のない学校でもみんな坊主です。
 ある解説者は危険だから長髪にすべきだ、と言っていますがなかなかそうはなりません。監督が部員に「長髪にしてもいい」と言ったところ、そこの部員は「本当にいいんですか」と言って喜んだそうです。高校生が好きで坊主にしているわけではないようです。坊主にしていることが無垢で純粋な高校球児のシンボルのようです。そして野球部員はなぜか、どこまでも純真で、ひたすら努力する姿を求められています。そしてそのイメージから少しでもはみ出すとみんなでつまはじきしてしまいます。そんなのは高校球児にあるまじき行為だと。そのようにして高校野球は、同じ時期に高校総体をしているのに、あえて甲子園で破格の扱いを受けて行われます。しかし現実には高校野球はおじさんたちのおもちゃにされているのかもしれません。
 大事なのは形ではなく中身のはずです。まわりからどう見られるかよりも自分がどうなのかが大事です。格好よりも中身です。
 信仰も信じる心が大事なのでも、信じる格好が大事なのでもありません。神こそが大事です、まことの神に聞くことが大事です。