牧師のひとり言の目次 

雨降って

 そろそろ梅雨が終わろうとしています。雨が降ると多くの人はうっとうしいとか、悪い天気だとか言います。以前子どもの番組で「今日は雨の好きな人にはいい天気です」と言っているのを聞いたことがあります。雨が悪い天気とは限らない、というのはよく考えれば当たり前の話しです。
 悪い天気がないと大変なことになります。なくてはならない水が降ってこなくては人間は生きていけません。なのにその水が降る時に人間は、今日は悪い天気だと言っています。雨が降りそうな時には天候が悪化するとか下り坂になるなんて言います。
 苦難や艱難が襲ってきた時にはうっとうしいものでしかありません。こんなものはないほうがいい、全くないのが一番いい、と思います。しかしこれがないと人間は生きていけないのかもしれません。苦しみは雨のようなもので後々人間を生かす源になる、人間を人間らしくする源になる、そんな気がします。うっとうしい天気のおかげで人間は生きています。