牧師のひとり言の目次 

せいくらべ

 他の誰かと比べて優れていることを人は評価します。テストの点数もスポーツも何もかも周りと比べてどうかを問題にします。そしてあらゆる事柄を人と比べてどうなのか、という物差しでしか見なくなってしまいがちです。人生までも競争の種になってしまいます。そしてとにかく少しでも上に上がることが最大の目標のように思えることもあります。
 いつも背比べをして勝ったとか負けたとかいうことばかりを気にしているとなると大変です。思いっきり背伸びをして、ずっとそのままでいるなんてことは至難の業です。人に勝った喜びは昧わえるかもしれませんが、相当しんどいことです。背伸びをしないと認められないと思っているとすれば悲しいことです。そのために背伸びをしているとしたらそれは大変つらいことであり、またそこには安心感もないでしょう。
 神さまは背伸びをして高くなったものだけを見ているわけではありません。そんな見方をしてはいません。神の前では背伸びをする必要はありません。ありのままの私たちを見ておられるのですから。